引っぱり、のさじ加減。 | 映画ジャンキーのつぶやき

引っぱり、のさじ加減。

【シークレット・ウィンドウ】

<2004年・アメリカ>
●監督/デビッド・コープ
●出演/ジョニー・デップ、ジョン・タトゥーロ 他


ジョニーデップの魅力たっぷりのサスペンス。

妻と別居し、山奥の山荘で暮らすミステリー作家の
モートのもとを、ある日男が訪ねてくる。
男は「俺の小説を盗作しただろ」と覚えのない
いいがかりをつけてくるが、彼の持ってきた
原稿を読んだモートは、それがかつて自分が書いた
小説とそっくりなことに驚く…

途中でオチが読めてしまうのは、ミステリーと
してはやや弱いが、それでも最後までおもしろく
見れてしまうのは、はやり
ジョデー・デップの演技によるところが大きい。
ほとんど一人芝居といってもいいぐらい、
出ずっぱりのジョニーだが、
どこか投げやりの日々を送る、
くたびれた作家像をノビノビと演じている。
しかしこういう小汚い役をやらせると、
ほんとによくハマる。
すっかり売れっ子になった最近では、大作への出演
も相次いでいる彼だが、やはり本来の持ち味は
こちらなのではないだろうか。
本人も自分のフィールドに帰ってきたように、
喜々として演じているように見える。

ひとつ意外だったのは、オチを最後の最後まで
引っ張るのではなく、その一歩手前で
明かしていることだ。
そしてエピローグの部分で、事の真相に対する
より深い解釈を描いている。
このやり方は、うまいなあと感心した。
ジョニデファンはもちろん、それ以外の人でも
先入観なしに見れば、十分楽しめる作品だろう。


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
シークレット・ウインドウ コレクターズ・エディション